ホーム

IDCの概要

歯周病の原因とその治療と予防について
2017年11月29日

 

歯周病とは、プラークという細菌の塊が歯の表面に付着することによっておこる病気のことです。

プラークの中では、おびただしい数の細菌がうごめいています。

 

気の弱い人が、その様子を顕微鏡で覗いたら気を失うかもしれません。

それぐらい、うようよいます。

これは、歯垢とも呼ばれています。

昔の人は歯クソと呼んでいました。

 

このプラークが私たちの口の中で悪さをすることを歯周病というんです。

 

歯周病の原因菌はなぜ口にいるのか

歯周病を引き起こす細菌は、もともと口の中に存在している細菌です。

 

よく善玉菌、悪玉菌というような言い方をしますが、口の中には実に多くの細菌が生息しています。

それらの菌類がバランスを保って生息しているのですが、加齢による免疫力の低下や歯みがきをきちんとしないなどが原因で口の中が不潔になると歯周病菌がその勢力を広げていきます。

 

歯周病がひどくなるとどうなる?

放っておくと骨が痩せていき、最後には歯が抜け落ちてしまいます。

プラークは、歯ブラシが届きにくい歯と歯肉の間や、歯の表面にできる歯石にひっつき、どんどんその数を増やし生息範囲を広げていきます。

 

これらの細菌は主に血液の中にふくまれるタンパクなどを栄養にしているので、たくさん食べるために身体の中には入り込もうとします。

その侵入をくいとめようと白血球などの免疫細胞がプラークの細菌と戦います。

すると、そのあたりの歯肉が赤く腫れたりするようになります。

 

その状態を、「歯肉炎」といいます。

歯肉炎は、プラークと白血球の戦場になっている歯肉がダメージを受けている状態です。

この段階できちんとプラークを取り除くことができれば、歯と歯肉は健康な状態にもどります。

 

きちんと手入れをしなかったらどうなる?

しかし、十分な清掃や歯科医院での治療をせずにそのまま放置していると、歯周ポケットというものができます。

健康な状態では歯と歯肉はひっついています。

それが歯肉が炎症を起こすことで、歯と歯肉の間に隙間ができてきます。

洋服のポケットのような状態になるから、歯周ポケットと呼ばれています。

 

歯周ポケットはお口の危険信号です

歯肉の炎症がひどくなってくるとその隙間が深くなり、そこにたくさんのプラークが入り込んでしまいます。

歯周ポケットが深くなりプラークが骨に近ずいてくると、骨は炎症をさけようとプラークから離れるようにどんどん吸収して下がっていきます。

これを「歯周炎」といいます。

 

この状態になると、やがて歯をささえていた骨がなくなり最後は歯がぬけおちてしまいます。

 

歯周病の進行を防ぐためには?

歯ブラシが届きにくい歯肉の中のプラークをどれだけきれいに取り除くことができるかどうかがポイントです。

歯肉の中のプラークを取り除かないかぎり、いつまでたっても歯周病は治らず、やがて歯が抜け落ちてしまいます。

 

歯肉の中に入り込んだプラークはどんなに歯ブラシでのブラッシングだけで取ることは不可能です。

歯科医院で取り除いてもらうしか方法はありません。

歯科医師や歯科衛生士さんが、専用の器具をもちいて丁寧に取り除いてくれます。

 

どうやって、プラークや歯石を取り除く?

プラークや歯石を取るために開発されたスケーラーという専用の器具をつかいます。

 

このスケーラーを歯周ポケットにいれて歯の表面から、プラークや歯石を丁寧に取り除いていきます。

歯周病が広い範囲のおよんでいる場合には、数回に分けて取り除く必要があります。

 

また、歯の根っこの部分は複雑は形をしています。

特に奥歯などは、根っこが2〜3本あり、取り除くのが大変難しい場所があります。

そういう場合も、数回に分けた治療が必要になります。

 

一通りの処置を終え、歯肉の傷が治ってきたら、再検査をしましょう。

そのときに、歯周ポケットがなくなり、出血もみられなければ、ひとまず「治った」といえます。

 

治療後に痛んだりしみたりすることがあります

プラークや歯石を取り除いたあとに、歯肉がひりひりしたり、冷たいもので歯がしみることがあります。

 

こびりついたプラークや歯石を取り除くときに、どうしても歯肉に傷がついたり、歯の表面がほんのすこしですが削れてしまいます。

そのために起こる症状です。

 

冷たい水がしみるようならば、しばらくの間は歯磨きをするときなどはぬるま湯を利用してください。

だいたい、数日で症状は治まってきます。

 

数日たっても症状に改善がみられないようなら、歯科医院で薬を塗布するなどの処理をしてもらいましょう。

 

定期的なメンテナンスが必要です

治療が終わったから、これで安心というわけではありません。

油断しているとまたすぐ歯周病になってしまいます。

 

歯科医師や歯科衛生士さんに、正しいブラッシングの方法を教わり、それを毎日実行しましょう。

毎日の丁寧なブラッシングが歯周病の再発防止に大きく左右します。

 

そして、2〜3ヶ月に一度は歯科医院でメンテナンスをしてもらってください。

きちんと磨けているかの確認や、必要であれば歯のクリーニングをします。

 

歯周病の予防は、患者さんと歯科医師、歯科衛生士の共同作業です。

ずっと続けるのはちょっと面倒くさいなと思うときもあると思いますが、いくつになっても自分の歯でなんでもおいしく食べるためにとても大切なことです。

 

まずは歯科医院で自分のお口の状態を診断してもらいましょう。