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口臭の原因とその予防改善の方法とは?
2017年12月11日

口臭はニンニクなど臭いの強い食べ物やアルコール、タバコなどの直接的な原因の他に、歯周病やむし歯などが原因でおこります。
また内臓の病気によるものもあります。

ニンニクなどの食べ物が原因なら、親しい間柄の場合「餃子かなにかニンニク料理を食べなかった?」と冗談めいて聞くこともできますが、むし歯や歯周病が原因の口臭を指摘することはなかなかできるものではありません。

長年連れ添った夫婦の間でも、相手に息が臭いと伝えるのはかなり勇気がいるようです。
口臭がイヤで会話をすることに抵抗を感じているご主人や奥さんも多くいるようです。

 

仕事やプライベートの会話のなかで、相手がさりげなく横を向いたり、下を向いたことはありませんか?
または、鼻に手を当てられたことは……?
逆に、あなたが相手にそういう態度をとったことはないですか?

口臭は下手をすると人間関係に悪影響をおよぼしますが、やっかいなことに自分ではなかなか気付かないものです。

そんな口臭を解消するにはどうしたらいいのでしょう。

実は口臭の原因のおよそ9割は口の中に原因があり、そのほとんどが歯周病やむし歯によるものです。
歯周病やむし歯以外にも口呼吸、舌、唾液不足などが口臭の原因になります。
また、差し歯や入れ歯が原因の場合もあります。

 

歯周病が原因の口臭とは?

歯周病になると歯と歯茎の間に深い隙間ができます。

これを専門用語で歯周ポケットといいます。

ジャケットやズボンのポケットをイメージしてください。

それと同じような隙間が歯と歯肉の間にできるのが歯周病です。

歯周ポケットは悪玉菌の格好の住み家になっていて、とんでもない数の歯周病菌がうじゃうじゃいます。
そのおびただしい数の歯周病菌は硫化水素やメチルメルカプタンという気体をだします。

この気体が口臭の原因です。

硫化水素は腐った卵や温泉の硫黄臭のような臭いがします。

メチルメルカプタンは魚の内臓のような臭いです。
また、歯肉が炎症するとたんぱく質を含む血液や膿がでるのでそれらが混ざり合い、さらに口臭がひどくなります。

歯周病は自覚症状がないので自分はかかっていないと思っている人が多いのですが、じつは日本人の8割が歯周病といわれています。

 

むし歯が原因の口臭とは?

むし歯になると歯が溶けて穴ができます。

その穴に食べ物のかすが溜まり、その食べかすをエサにする細菌が繁殖して細菌の塊のプラークができます。

食べかすの腐った臭いとプラークがだす臭いが口臭の原因です。

さらにむし歯が進行し、歯の神経が変性したり死んでしまうと壊死臭が発生します。

 

差し歯や入れ歯が原因の口臭とは?

被せ物や詰め物に隙間ができるとそこにプラークや食べかすなどの汚れがたまり口臭の原因になります。

隙間が再びむし歯になることで口臭がするようになります。

入れ歯の場合は表面にできた細かいキズや金具の隙間に細菌や汚れが入り込み、それが臭いの原因になります。

また、むし歯の治療後しばらく経ってから何らかの原因で歯の根っこの先が炎症をおこし化膿することがあります。その膿が歯ぐきからでてくると息が臭うようになります。

 

舌が原因の口臭とは?

細菌は歯だけではなく、舌にもつきます。
舌の表面はじゅうたんのようにひだがたくさんありザラザラしています。

そのひだの間に溜まった細菌の塊のプラークや汚れのため臭うようになります。

 

口呼吸が原因の口臭とは?

口で呼吸をすると口の中が乾燥し唾液の量が少なくなります。

唾液が不足すると歯周病菌やむし歯菌が増えることが口臭の原因です。

 

また歯並びは噛み合わせが原因で常に口が開かれている状態も口の中が乾燥してしまい、口臭がきつくなります。

起きている間だけではなく、寝ているときも口臭に関係します。

あなたがいびきをかいているなら寝ているとき口で呼吸をしています。

 

朝、目覚めた時に口臭がひどいようなら、寝ている間、口呼吸をしていたことで口の中が乾燥してしまったことが原因です。

 

その他の口臭の原因は?

口呼吸以外にも、お腹が空いたときや緊張しているとき、疲れたときなどは唾液の分泌量が減るので口の中が乾きやすくなり息が臭くなります。

 

口臭を治すには?

口臭で悩んでいるのなら、まずは歯科医院で口の状態を診てもらいましょう。

むし歯があるなら治療が必要です。

歯周病と診断されたら、症状が悪化しないよう定期的に検診を受けてください。

 

差し歯や詰め物は毎日の丁寧なブラッシングで汚れを取り除くことが大切です。

入れ歯や義歯専用の歯ブラシや入れ歯洗浄剤で毎日お手入れをするようにしてください。

 

ハミガキの仕方は自己流ではなく、歯科医師や歯科衛生士にブラッシングなどお手入れの方法を教えてもらいましょう。

 

舌の細菌や汚れを取ろうと歯ブラシでごしごしするようなことは絶対にやめてください。

舌の表面は思っている以上にデリケートなので、そういうことをしたらきれいになるどころか逆にキズをつけてしまいます。

 

口臭予防のカギは唾液!

唾液がつねにでて口の中が乾いていないことが、口臭予防に不可欠なことです。

唾液には悪玉菌の繁殖を抑える働きがあります。

唾液はアルカリ性なので、唾液がたくさん分泌される口の中は歯周病やむし歯菌にはとても住みにくい環境です。

しかし、唾液の量が減ると口の中が酸性になり、細菌の活動が活発になります
普段から唾液の分泌を増やすことを意識しましょう。

 

唾液の分泌を増やす5つの方法

1、水分をこまめに補給しましょう

とはいっても飲みすぎは逆に唾液の分泌をおさえてしまいます。

目安は一日1ℓぐらいを、こまめにちびちびと飲むようにしてください。

 

2、食事の時、噛む回数を増やしましょう

噛むことで刺激され、唾液の分泌量が増えます。

噛めば噛むほど唾液がたくさん分泌されるので、噛む回数を意識することが大切です。

また嘲笑をとらないと唾液の分泌量が減り、午前中息が臭くなったりします。

朝昼晩と3度の食事をしっかり噛んで食べるようにしてください。

 

3、ガムを噛みましょう

お腹が空いたときとか、緊張したときなどにはガムを利用しましょう。

ガムを噛めば唾液が分泌します。

 

4、唾液腺をマッサージしましょう

上あごの奥歯の辺りに唾液腺の1つがあります。

ほっぺたの上から奥歯のあたりに人さし指から小指までの4本の指を優しくあて、ゆっくりぐるぐる回してマッサージすると唾液の分泌がうながされます。

 

5、口を動かしましょう

ずっと口を閉じたままだと口の中が乾いてしまいます。
意識して舌を左右に動かしたり、ほっぺたを動かしてください。

会話をすることも運動と同じ効果があり唾液の分泌に有効です。

 

このように、食事の時は噛む回数を増やす、水分をこまめにとるなどの工夫をして、唾液の分泌量を増やすことを普段の生活の中で意識することが大切です。

 

まとめ

ドラッグストアやスーパー、通販などで口臭予防の洗口液やタブレット、ガムなどが販売されていますが、これらは一時的な効果を期待するもので抜本的な解決手段ではありません。

口臭に悩んでいるのなら、まずは歯科医院で診断してもらうことです。ご主人や奥様の口臭が気になるなら、連れ立って歯科医院にいくのもいいのではと思います。

むし歯や歯周病が原因の場合は、治療することが最善の口臭対策です。

その上で、毎日のブラッシングなどの口腔ケアを心掛けることが大切になります。