口呼吸をしているとインフルエンザにかかりりやすくなります
インフルエンザにかかる人と滅多にかからない人がいます。
その違いはどこにあると思いますか?
免疫力の強さの違いや手洗い、マスク、予防接種など予防対策をちゃんとおこなっているかなどいろいろ違いは考えられますが、インフルエンザにかかる、かからないの違いにお口が関係している場合があります。
それは呼吸の仕方。
鼻で呼吸するのではなく口で呼吸をしているとインフルエンザにかかりやすくなるんです。
では、どうして口呼吸をしているとインフルエンザにかかりやすくなるのでしょう。
口の中が乾燥する
口呼吸をすると口の中が乾燥し、唾液の量が減ってしまいます。
口を閉じ鼻で呼吸をすれば、鼻の奥にある繊毛などが働きウイルスを外に出してくれます。
口の場合、唾液がバリアとなってウイルスの侵入を防いでいるんですが、その唾液が減るとバリア機能が低下しウイルスが直接、喉の粘膜に侵入してしまいます。
その結果、インフルエンザに感染しやすくなります。
無意識でやっている口呼吸
鼻が詰まったときに、息苦しくて口で呼吸をする場合がありますが、それとは別に、鼻は通っているのに無意識で口呼吸をやっている人が多くいます。
そういう人は自分では気付いていないんですが、普段から口が開いています。
口が閉じていると鼻呼吸が自然にできますが、口が開いていると鼻呼吸をしながら同時に口でも呼吸をしている状態になってしまいます。
口が開いてしまっているのは何故?
筋肉の衰えが原因です。
口周りの筋肉や舌の筋肉が衰えて、下あごが下がってしまうんです。
そのために口がぽっかり開いた状態に人が多い。
何故、口周りの筋肉や舌の筋肉が衰えると下あごが下がってしまうのでしょう。
舌の重さを支えきれない
口を閉じている時、舌は上あごの天井についています。
その状態が正常な舌の位置です。
舌の筋肉が衰えてくると舌の重みで下あごが下がり口が開いてしまいます。
そのために口が口がぽっかり開いた状態になる人が多いんです。
自分の舌の状態を調べる
自分の舌の筋肉はどういう状態かを調べる方法があります。
口を閉じている時、舌はどこに接しているか観察してみてください。
上あごの口蓋(天井部分)についていますか。
それなら、あなたの舌筋は心配ありません。
しかし、これが上下の前歯の間や下の前歯の裏側に舌がついている場合は要注意です。
舌の筋肉が衰えていると考えられます。
睡眠時の口呼吸に要注意!
眠っている時に筋肉がゆるみ口が開き、口呼吸になる人がいます。
朝起きた時、口の中が乾燥していたり、喉に痛みを感じる場合は、寝ている間、口が開いている可能性が高い。
これはインフルエンザの感染リスクが高くなるので注意が必要です。
では、どうやれば口呼吸を改善することができるのか。
じつはインフルエンザ予防に効果てきめんのお口の体操があるんです。
あいうべ体操
福岡県にあるみらいクリニックの今井先生が考案した体操です。
口を大きく動かすことで、口周りや舌の筋肉を鍛えることができ、その結果鼻呼吸になりインフルエンザ予防につながります。
鍛えられる筋肉
「あ」 顎の筋肉の強化
「い」 口元・頬・首回りの筋肉の強化
「う」 口周りの口輪筋の強化
「べ」 舌の筋肉の強化
あいうべ体操のやり方
大きく口を開けて「あ〜〜」
口角(唇)を真横に開いて「い〜〜」
お口をすぼめ唇を前に突きだして「う〜〜」
顎の先を舐めるぐらいの感じで舌をだして「べ〜〜」
これを1日3セットおこないましょう。
効果のほどは?
ある小学校でこのあいうべ体操を実践したところ、大幅にインフルエンザに罹る生徒の数が減少したことで話題になった体操です。
現在、多くの小学校や幼稚園などであいうべ体操がおこなわれ大きな効果をあげています。
子供だけでなく、加齢による筋肉の衰えが心配される中高年に方にこそ、是非実践していただきたい体操です。
まとめ
口呼吸により唾液の分泌が低下すると免疫力が低下し、身体にさまざまな悪影響がでてきます。
インフルエンザの感染はもとより、虫歯、歯周病、口臭をはじめ、気管支炎、そしていびき、閉塞性無呼吸症候群などの原因になります。
鼻で自然に呼吸ができるようになると、これらの病気の予防や症状の改善につながります。
是非、このあいうべ体操で口の周りの筋肉や舌筋を鍛えるようにしましょう。